株式市場は米国市場または米国市場+新興国市場を選択するという話でしたが、まずはインデックス投信の米国市場のみの指数を見ていきましょう。
対象指数
指数名称 | 投資対象 | 市場カバー率 | 企業数 | サイズ |
S&P500 | 米国株式市場 | 約80% | 500 | 大型株 |
CRSP U.S. Total Market Index | 米国株式市場 | ほぼ100% | 4,000 | 大型・中型・小型 |
市場カバー率
市場カバー率というのは、この指数に投資することによって、時価総額(株価✖️株数)ベースで米国株式市場全体の何%のシェアに投資できているかを表している。
米国株式市場全体の時価総額は2022年11月末時点で37兆ドル(4,800兆円)あるので、その何%のシェアまで投資できているかということです。
CRSP U.S. Total Market Index はほぼ100%なので、米国株式市場全体にほぼ完全に連動するということです。
銘柄数
指数に組み入れている企業数で、一般的に多い方がリスクが分散されて言われてます。
ただ、下記のグラフの通り米国株の場合、50銘柄に分散投資すれば、リスクが60%抑えられ、それ以上銘柄を増やしてもほとんどリスク抑制効果がありません。
ということは、S&P500 の企業数500社で十分ということです。
サイズ
指数に組み入れている企業のサイズです。中小型株はリスクもありますが、成長リターンは高いです。
銘柄選択
S&P500は、採用基準を設けて、銘柄(企業)を四半期毎に入れ替えています。
四半期連続で黒字、時価総額が53億ドル以上(その時々で変わる)など。
CRSP U.S. Total Market Index は米国株式市場全体なので、特に採用基準があるわけではないです。
指数価格推移
見ての通りほとんどリターンが変わりません。
ただ、20年と長期で計測するとCRSP U.S. Total Market Indexの方がリターンが高くなります。
S&P500 CRSPU.S.
トータルリターン1年(年率) -6.40% -7.76%
トータルリターン3年(年率) 13.88% 13.59%
トータルリターン5年(年率) 12.07% 11.75%
結論
どちらでも良い。
ただ、あえて言うなら、長期投資前提で CRSPU.S. の方が良いです。
長期投資であるなら、中小型株の成長によるリターンを享受できるからです。