では、続きです。
「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」の目論見書を見ながら詳細内容を確認していきましょう。
2022年12月末時点の目論見書のリンクはこちら
【P3】
既定のリスク説明のページなので、割愛します。
【P4】
左のグラフは、ベンチマークであるCRSP U.S・トータル・マーケット・インデックスの各月の年間騰落率(基準価格の変化率)と当ファンドの各月の年間騰落率の推移をグラフ化(右軸の%表示)しています(2017年8月〜2022年7月の過去5年間)。
各月の年間騰落率というのは、各月末における直近1年間の騰落率を表します。
ゼロより下に突き出ているのが、マイナスの月で、6回ほどあります。最低の月で-9.2%というところでしょうか。
最高に上昇したのは、2021年3月で年間62.2%の上昇となっています。
ちょうど、米国政府がコロナによる景気対策(財政出動)を打ち出した後でしょう。
右のグラフは、左のグラフのように過去5年間の各月毎の年間騰落率を各資産クラスでそれぞれまとめたものになります。
一番左が当該ファンドと記載されていますが、運用実績が短いので、ベンチマークであるCRSP U.S・トータル・マーケット・インデックスの実績を使っています。
平均値が各資産のリターン(年間でどのくらい上がるか)を表しており、グラフが上下に長い資産は、ざっくりですが、リスクが大きい資産だとみなされます。
まず、日本株は他の株式資産クラスに比べて、リターンが最も低く話になりませんね。
米国株式(当該ファンド)は、他の株式資産クラスの中で最もリターンが高く、先進国株、新興国株よりはグラフの長さからリスクが低いように見えるので、パフォーマンスは良いのだろうと想像できます。
ただ、リスクの試算は標準偏差というもので算出しなければならないので、グラフの長さはあくまでイメージにしかすぎません。
【P5】
目論見書の基準日:2022年7月29日
【設定日】
設定日は2021年6月でまだ運用実績が短いですが、インデックスファンドの場合、ベンチマークのインデックスと連動したパフォーマンスを目指すファンドなので、運用実績の短さはあまり気にしなくて良いです。
アクティブファンド、バランスファンドの場合は、逆に実績が重要ですので、実績の長いファンドを選ぶと良いでしょう。
【基準価格】
11,225円(基準日時点)
ちなみにこの基準価格は株価ではないので、他の銘柄と比べることは意味がありません。
全てのファンドは基準価格10,000円からスタートします。
この基準価格が高い方がパフォーマンスが良いファンドということではありませんので、勘違いしないようにして下さい。良く勘違いしている人を見かけます。
【純資産総額】
918.81億円
これはファンドの残高になります。
この残高が多いほど、人気があり、資金が流入しているとみなすことができます。
ファンド設定から5年ほど経っていても純資産総額が30億円以下しかなかったら、ファンド自体運営が危ういと思った方が良いと思います。
突然のファンドの償還も有り得るので注意です。
【分配の推移】
ここに1万口あたりの分配金が記載されます。
このファンドはまだ始まったばかりで分配金はゼロですので、分配はしていません。
【主要な資産の状況(マザーファンド)】
マザーファンドの組入銘柄とその比率が記載されています。
99.6%がベンチマークに連動するバンガードのETFに投資されています。
【年間収益率の推移】
2013年から記載されていますが、2020年より前はまだファンドが開始されていないので、ベンチマークの年間収益率を表しています。
2021年からは当該ファンドの年間収益率になります。
ベンチマークとほぼ連動する今回のファンドの場合、過去のベンチマークの年間収益率を参考にしても良いと思います。
続きは目論見書を読み解く③で。