(出所:金融庁HP 2023年1月17日時点)
海外複合資産型の残り4つのファンドを見ていきましょう。
また、参考までに、海外株式で選択したキャピタル世界株式ファンドも比較に加えました。
【比較表】
(出所:モーニングスター)
上の表はモーニングスターの つみたてNISA対象ファンド一覧 | モーニングスターで右端のチェックを入れて5つのファンドまで比較ができるので、その機能を使っています。
【ファンド概要】
この4つのファンドのうち、ブラックロック、HSBCは、トータルリターンとシャープレシオからみてあまりにも厳しい実績なので、この2つは比較から除外しようと思います。
のむラップ・ファンド(積極型)
このファンドには下記の通り5つのタイプがありますが、積極型はリスクが大きい株式やREITの投資比率の制限はありません。
ただ、外国株式60%、国内株式40%、REIT40% と各資産の制限は決めているようです。
(出所:のむラップ・ファンド(積極型)目論見書より)
直近(2022年12月:月報)の資産別配分を見ると、以下の通り株式とREITの比率を合計すると約77%となり、そこそこリスクを取っているのがわかります。
この資産別配分は運用会社にお任せになります。
過去のトータルリターンやシャープレシオからこの運用会社の運用力を推測するしかありません。
(出所:のむラップ・ファンド2022年12月月報より)
LOSA長期保有型国際分散インデックスF
下記のとおり、バンガード社の各資産クラスの投資信託証券に投資をするバランスファンドです。バンガード社のファンドへの投資なので、コストは低めになります。
資産配分の目安は、株式とREITで65%なので、のむラップ・ファンド(積極型)よりややリスクは低めの運用です。
(出所:LOSA長期保有型国際分散インデックスF 目論見書より)
直近のポートフォリオは以下の通りです。
新興国株式に7.5%投資しており、のむラップは先進国株式のみの投資なので、外国株式のポートフォリオのリスクは少し高いように思えます。
この資産別配分は運用会社にお任せになります。
過去のトータルリターンやシャープレシオからこの運用会社の運用力を推測するしかありません。
(出所:LOSA長期保有型国際分散インデックスF 2022年12月 月報より)
【トータルリターン】
トータルリターン(年率)を見ると、LOSAは長期的に6%以上のリターンはギリギリといったところです。
のむラップ・ファンドは、10年で9%を超える実績なので、長期的に6%を超える可能性はあります。
【シャープレシオ】
この指標は、アクティブファンドの運用力を見るのに重要な指標になります。
取ったリスクに対するリターンのパフォーマンスで効率的な運用ができたかという観点でファンドの運用力を比較します。
単純に数値が高ければ、効率的な運用ができたとみなします。
シャープ・レシオについては、以下のリンクで確認下さい。
シャープ・レシオとは?計算方法や見方を分かりやすく解説|フィデリティ証券
LOSAの方がやや高いですが、大きな違いはありません。
【純資産】
どこも30億円以上の純資産があり、純資産の規模は問題ないと思います。
この純資産が少ないと、ファンドを閉じる可能性があるので、注意です。
【販売手数料】
比較表上は手数料がかかっていますが、SBI証券などネット証券で購入すれば販売手数料は無料なので、気にする必要はありません。
【信託報酬及び経費率】
経費率で見ると、のむラップは高コストです。
LOSAはバンガードのファンドへの投資となっており、低コスト運用ができています。
【選択】
この中であえて選択するのなら、のむラップ・ファンド(積極型)です。
株式の比率をより高める運用が可能だからです。
そもそも複数資産への投資の場合、株式の比率を高めないと長期で6%以上のリターンを出すのは難しいと思います。
LOSA長期保有型国際分散インデックスF では、株式の比率が55%となっているので、これでは10年以上の長期に渡って6%以上のリターンを出し続けるのは難しいでしょう。