前回紹介した『myINDEX 資産配分ツール』 に登録しましたか。
ポートフォリオ作成に必要なツールですので、是非、登録してみて下さい。
資産形成のポートフォリオを作成するにあたり、まず必要なことは、各資産の過去のパフォーマンスを確認することだと思います。
今回は、各資産が過去20年間でどのようなパフォーマンスであったか、確認してみましょう。
今回も「myINDEX」で使用しているデータで説明します。
- 年平均リターンは、20年間の年平均の収益率で複利計算されています。
- 年平均リスクは、20年間の年平均のリターンの振れ幅を表しています。この数値が大きいほど、リターンが大きく振れやすくハイリスクと言われます。
- シャープレシオは、投資効率をはかる指標で、この数値が高いほど、投資効率が高いことを表しています。
下の表で、各資産のパフォーマンスを見ていくと、10%を超えるリターンを弾き出した資産が4つあります。
リターンの高い順に
- 米国株(11%)
- 先進国株(10.4%)
- エマージング株(10.3%)
- 金(10%)
この4つの投資効率(シャープレシオ)は高い順に
- 金(0.62)
- 米国株(0.61)
- 先進国株(0.56)
- エマージング株(0.46)
この中では特にエマージング株はシャープレシオが0.46と投資効率は極端に悪いということになります。
この20年間のパフォーマンスから判断すると、ポートフォリオの中心におく資産は、米国株、先進国株、金のこの3つと考えて良いでしょう。
もう一つ確認してほしいデータがあります。
相関係数と呼ばれるものです。相関係数は詳しくは以下のリンクを参照して下さい。
下記の表は2つの資産の組み合わせで、同じ動きをするものは赤色、反対の動きをするものは青色で表しています。
ポートフォリオを作成する場合は、よりリスクを抑えていきたいと思います。
リスクを抑えるには、反対の動きをする資産を組み合わせると効果的です。
これを資産分散効果と言います。
先ほどの米国株、先進国株との組み合わせだと、どちらの資産も日本債券をの組み合わせは青くなっているので、分散効果が大きく働くといえるでしょう。
ただ、反対の動きをする資産でも、日本債券のようにリターンの低い資産を多く組み合わせてしまうと、リスクは抑えられますが、ポートフォリオ全体のリターンも低くなってしまうので、ここは考えどころです。
次に、米国株と先進国株の組み合わせは、濃い赤になっておりほとんど同じ動きをします。ということは、この2つをポートフォリオで併せて保有してもほとんど意味がありません。どちらかで一方を保有していれば十分をいえるでしょう。
最後に金ですが、この資産は米国株、先進国株との相関がゼロに近い(超薄い赤色)になっていますので、少しは分散効果が働くようです。
米国株+金、先進国株+金 という保有の仕方はアリかと思います。
以上で、20年間の各資産のパフォーマンスと相関係数を確認してきました。
ポートフォリオを組むためのヒントがあったかと思います。
これはあくまで過去の資産の動きの話なので、そのまま未来も同様かというとそうではないと思います。
ただ、これからも似たような動きはすると思いますので、過去の動きも参考にしながらポートフォリオを決めていきましょう。