Tracersシリーズの価格破壊(2)

以前の記事で、積立をする場合、米国株式と金の組み合わせでより効率的なポートフォリオを作成できるという話をしました。

 

簡単にいうと、積立をする場合、米国株式に100%と積み立てるより、米国株式50%、金50%の配分にした方が、リスク抑制効果が高く、効率的なポートフォリオとなるという話です

特に積立期間内にリーマンショックなど大きな危機があった場合、資産の下落を大きく抑えることができ、結果、元本が保全される確率が高まると言った内容です。

 

詳しくは以下の過去記事を参考にして下さい。

nisa.work

 

S&P500インデックスファンド と 金連動ファンド この2つのファンドの時価を50%:50%に保ち続けるというのは、個人でやろうとしても難しいです。

2つのファンドとも毎日動きますからね。

 

例えば、最初、S&P500(50%)、金(50%) に設定したとしても 1ヶ月後、S&P500が2倍になって、金価格がそのままだったら、S&P500(100%)、金(50%)となるから、比率が変わってしまいます。

50%:50% に戻すために、売買が必要になります。

しかも積立でこれを調整していくのは至難の業です。

 

この比率を自動で調整してくれるファンドがあれば、有り難いですね。

しかもコストは安く。

そこで、コスト最強ファンド Tracersシリーズの出番です。

 

そのファンドは「 Tracers S&P500ゴールドプラス 」です。

 

S&P500 と 金 に 100% ずつ投資します。

50%ずつではなく、100%ずつ?

 

金の先物を利用することで、2倍のレバレッジをかければ、このような投資が可能です。

当然ながら、50%ずつの時よりは、リスクは大きくなり、その分リターンも大きくなります。

(出所:日興アセットマネジメント)

 

シミュレーションでは、こんな素晴らしい結果が出ています。

ただ、これはあくまでシミュレーションなので、実際にそうなる保証はありません。

(出所:日興アセットマネジメント)

 

実際には2022年8月31日から運用を開始しており、9ヶ月経過しています。

実績はというと、下記のグラフの通りです。

短期間の実績ですが、「Tracers S&P500ゴールドプラス」のトータルリターンが、+12%も上回っていますね。

(出所:Wealth Adovisor)

 

あと、一つ懸念するとしたら、先物も利用しているので、コストが高いのではというところですが、下記の通り信託報酬は 0.1991%(税込)を驚異的な低さです。

 

このようにみてくると、このファンドの懸念点は、実績が9ヶ月と短いというところぐらいでしょうか。

普通のS&P500インデックスへの投資で、物足りない人にとっては、このファンド打ってつけかと思います。

実際に投資をして実績をみていきたいところです。