新NISAに関するQ&A(初心者向け)ーNISA口座の開設手続き編ー

 

2024年1月から開始するNISAに関して、初心者向けにQ&Aを記載していこうと思う。

今回はNISA口座開設手続き編。(証券業協会のQ&Aを参考としています)

 

Q:NISA 口座を開設するには、どのような手続が必要ですか?

A:証券会社などに非課税口座開設届出書を提出するとともに個人番号カード等を提示し個人番号を告知します。

証券会社などではNISA 口座が二重に開設されないよう税務署を通じて確認をします

(注)既にNISA口座を開設を希望している証券会社などに証券口座を開設しており、既に個人番号カード等を提示して個人番号を告知している場合には、NISA 口座を開設する際の個人番号の告知が不要となります。

「非課税口座開設届出書」を提出したら、証券会社などでは NISA口座を開設し、税務署に対して NISA 口座の二重開設がない事を確認いたします。

なお、証券会社などによっては、税務署から二重開設でないことの確認が得られるまで NISA 口座での取引を制限する場合があります。

(注)NISA 口座開設後に NISA 口座の二重開設が確認された場合には、それまでにその NISA 口座で買付けた上場株式等は、当初より一般口座で買付けたものとして扱われます。

 

Q: NISA 口座の開設には、証券会社などに申込をしてからどの程度の日数がかかりますか?

A:一定の要件を満たせば、お客様が「非課税口座開設届出書」を提出し NISA 口座
開設の申込を受け付けた日から、NISA 口座が開設されます。

ただし、証券会社などによって開設までの日数が異なります。

また、証券会社などによっては、税務署から二重開設でないことの確認が得られるまで NISA 口座での取引を制限させていただく場合があります。

 

Q:複数の金融機関(証券会社や銀行、郵便局など)で NISA 口座を開設することはできますか?
A:ある年において、NISA 口座で新たな投資ができるのは、1人につき1つの金融機
関に限られています。

例えば、A 証券会社で NISA 口座を開設した場合には、金融機関の変更の手続きを行わない限り、他の証券会社や銀行、郵便局などで NISA口座を開設することはできません。重複してお申込がないよう注意してください。

 

Q: 証券会社と銀行に NISA 口座の開設申込を同時に行いました。NISA 口座は、原則として1人につき1つの金融機関でしか開設できないと聞きましたが、どうなりますか?

A:いずれか一方でNISA口座が開設されますが、もう一方については二重開設となります。

二重開設が確認された場合には、もう一方のNISA 口座は無効となります。

無効となった NISA 口座で買付けた上場株式等は、当初より一般口座で買付けたものとして扱われます(NISAの税金優遇の対象となりません)。

詳しくは、二重開設先となった証券会社などにお問い合わせください。

 

Q:8月に A 銀行、10 月に B 証券会社に NISA 口座の開設申込をしました。どうなりますか?
A:B 証券会社に開設された NISA 口座は二重開設となるため、B 証券会社に設定された NISA 口座は無効となります。

無効となった NISA 口座で買付けた上場株式等は、当初より一般口座で買付けたものとして扱われます(NISAの税金優遇の対象となりません)。

 

Q:複数の金融機関に NISA 口座の開設を申し込んでしまいました。どうすればよいですか?

A:複数の金融機関に申し込んでしまった場合、ご希望の金融機関で NISA 口座の開
設ができなくなる可能性があります。

直ちに、NISA 口座の開設・お取引を希望されない金融機関に対して、NISA 口座の開設申込の取消し申し出て下さい。

 

Q:証券会社や銀行、郵便局などの金融機関の変更はできますか?

A:金融機関の変更を希望されるお客様は、変更したい年分の前年の 10 月1日から変更したい年分の属する年の9月 30 日までに、次の手続により金融機関を変更することができます。

① 変更前の金融機関に「金融商品取引業者等変更届出書」を提出し「勘定廃止通知書」の交付を受ける。
② 変更しようとする金融機関に対して、上記①の「勘定廃止通知書」及び「非課税口座開設届出書」を提出する。

(注意)例えば6月1日時点において、今年のNISA枠を変更を希望する金融機関で利用したい場合は、今年の9月30日までに変更手続きが必要となります。

ただし、9月30日の変更手続きまでに、変更前の金融機関の NISA 口座で買付けがあった場合には、今年の分については金融機関を変更することはできません。

 

Q:現在 NISA 口座を A 銀行に開設していますが、来年から B 証券会社にNISA 口座を開設しようと考えています。

NISA 口座は1人1口座という話を聞きましたが、この場合、A 銀行と B 証券会社の2金融機関に2口座を保有することとなります。問題ないのでしょうか?

A:問題ありません。NISA 口座では一定の手続の下、年単位で金融機関を変更することができます。

ただし、来年にB証券会社のNISA口座を利用する場合は、今年利用しているA 銀行のNISA口座で来年新たに上場株式等を買付けることはできません。

Q:証券会社や銀行、郵便局などの金融機関を変更する場合、新たに NISA口座を開設するまで、どの程度の日数がかかりますか?

A:変更前の金融機関では、「金融商品取引業者等変更届出書」を提出すると、「勘定
廃止通知書」が交付されます。

この手続は金融機関によって異なりますが、概ね1週間程度かかる見込です。

変更後の金融機関では、新たに NISA 口座を開設するため、「非課税口座開設届出書」及び先ほどの「勘定廃止通知書」を提出します。

提出後、金融機関で税務署へ確認手続をしますが、これには1週間から2週間かかる見込です。

変更後のの金融機関では、この税務署への確認手続に加えて、社内において NISA 口座
開設の申込受付の事務処理や「勘定廃止通知書」に基づく口座開設などの事務処理も必要となります。

このようにみていくと、金融機関の変更手続きは、すべて完了するまで、余裕を持って1ヶ月ほど見ておいた方が良いかもしれません。

変更後の金融機関の手続きスピードがネックになるので、詳しくは変更後の金融機関に問い合わせた方が良いと思います。

 

Q: A 銀行から B 証券会社に金融機関を変更する場合、変更前の A 銀行のNISA 口座で保有している上場株式等の配当等や売買益は、非課税の対象となりますか?

A:金融機関を変更した場合であっても、変更前の金融機関の NISA 口座で保有されている上場株式や株式投資信託等の配当金等や売買益については、引き続き非課税の適用が受けられます。

 

Q: 新NISAにおいて、A 銀行から B 証券会社に金融機関を変更する場合、変更前の A 銀行のNISA 口座で保有している上場株式等は非課税保有額に含まれますか?
A:金融機関を変更した場合であっても、変更前の金融機関の NISA 口座で保有されている上場株式や株式投資信託等の買付代金は非課税保有額に含まれます。

A銀行とB証券を合算して非課税保有額を算出するので、この合算した非課税保有額がNISAの限度額1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)を超えることはできません。

 

Q: A 銀行から B 証券会社に金融機関を変更する場合、A 銀行の NISA 口座で保有している株式投資信託を B 証券会社の NISA 口座に移すことはできますか?

A:移すことはできません。A銀行とB証券会社の非課税保有額については合算されます。

 

以上、NISA口座の開設手続き編でした。

金融機関を毎年変更すると、手続きが大変ですから、1つの金融機関で利用した方が良さそうですね。