世界情勢の急変
最近、世界情勢が大きく変動しています。
トランプ元大統領の暗殺未遂事件、世界規模のシステム障害、そしてバイデン大統領の選挙撤退とハリス副大統領の大統領選への名乗りなど、米国を中心に重大な出来事が相次いでいます。
これらの事態は、政治的・経済的な不確実性を高め、世界中の投資家に影響を与えています。
マーケットへの影響
このような激動の時期には、市場の先行きが読みづらくなります。
その結果、マーケットのボラティリティ(変動率)が高まり、相場が乱高下する傾向があります。
特に米大統領選は、新大統領の政策方針によって世界経済に大きな影響を及ぼすため、世界中の金融市場が敏感に反応しています。
日本市場も例外ではありません。
これまで円安・日本株高のトレンドが続いていましたが、最近の世界情勢の変化を受けて、一時的に円高・日本株安の動きが見られます。
このような局面では、投資家は慎重な姿勢を取る必要があります。
日本株市場の現状と展望
しかし、長期的な視点で見ると、日本株市場には依然として大きな可能性があります。
2023年3月末に東京証券取引所がPBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業に改善策を要請して以来、日本株(TOPIX)はこの1年で約25%上昇という大きな動きを見せました。
この企業改革の動きは1年で終わるものではありません。
まだPBR1倍割れの企業も多く存在する中、日本企業は引き続き変革を迫られています。
世界的に見ても、日本株は依然として割安であり、今後も投資対象として魅力的であると言えるでしょう。
日本株投信のパフォーマンス比較
では、具体的にどのような日本株ファンドが好調なパフォーマンスを示しているのでしょうか。以下の5つのファンドが直近1年間のリターンで上位を占めています。
- ダイワ金融新時代ファンド
- 日本郵政株式グループ株式ファンド
- ダイヤセレクト日本株オープン
- ウツミ屋日本株ファンド「あゆみ」
- 日経平均高配当利回り株ファンド
これらのファンドが高いパフォーマンスを上げた理由としては、以下のようなことが考えられます。
- 「ダイワ金融新時代ファンド」と「日本郵政株式グループ株式ファンド」:日銀の利上げによる金融セクターの業績向上期待と、東証の要請による低PBR銘柄の改善
- 「ダイヤセレクト日本株オープン」:信用力の高い三菱財閥グループ企業への投資、利上げ環境下での強み
- 「ウツミ屋日本株ファンド」:東証の要請を受けた低PBR銘柄の改善
- 「日経平均高配当利回り株ファンド」:低PER銘柄の改善による配当利回りの向上
長期投資におけるファンド選択
これらのファンドの中から長期投資に適したものを選ぶとすれば、私は「日経平均高配当利回り株ファンド」を推奨します。その理由は以下の通りです。
- 日経平均株価という需要の強いインデックスの採用銘柄から投資対象を選定していること
- 高配当利回りという、日本の投資家が伝統的に好む特性を持つ銘柄を選んでいること
- 配当を重視することで、市場の変動に対して比較的安定したリターンが期待できること
まとめ
皆さんならどのファンドを選択しますか?
それぞれの投資目標や許容できるリスク水準は人それぞれです。
単に過去のパフォーマンスだけでなく、各ファンドの特徴や運用方針、現在及び将来のマーケット環境、そして自身の投資哲学との整合性を考慮して選択することが重要かと思います。
世界情勢が不安定な今こそ、じっくりと腰を据えて長期的な視点で考えていきましょう。