トランプ優勢で暗号資産業界が騒がしくなってきました。
添付は、ビットコインのイベントでトランプ氏がスピーチした内容の抜粋です。
トランプは何を言ったのでしょうか。
以下に解説を入れながらまとめました。
はじめに
トランプ前大統領が暗号資産業界のイベントで驚くべきスピーチを行い、ビットコインコミュニティへの強い支持を表明しました。
「ビットコインコミュニティが成し遂げたことに対して、私は今日ここに立って尊敬と賞賛を表している」と述べ、ビットコインの急速な成長を「100年前の鉄鋼業のようなもの」と評価しました。
ビットコインって何?
ビットコインは、インターネット上で使えるお金のようなものです。
普通のお金と違って、政府や銀行が管理していません。
代わりに、たくさんのコンピューターが協力して管理しています。
米ドルの供給量は政府や中央銀行が意図して増やしたり減らしたりできますが、ビットコインの供給量はコンピューターで管理され、発行上限も決まっており、誰も変更ができません。
ビットコインはインフレになりにくい資産だと理解して下さい。
アメリカファーストとビットコイン
トランプ氏は「America First」の理念をビットコイン政策にも適用し、「我々がやらなければ、中国がやるだろう」と主張しました。
アメリカが暗号資産技術をリードすることの重要性を強調し、「我々が暗号資産とビットコインテクノロジーを受け入れなければ、中国や他の国々が受け入れ、支配する」と警告しました。
現政権への批判と新たな方針
バイデン政権の暗号資産政策を「前例のない戦争」と批判し、自身の政権では「迫害は止まり、あなたたちの業界に対する攻撃も終わる」と約束しました。
トランプ氏は以前ビットコインに否定的だったことを認めつつ、その姿勢を180度転換したことを示しました。
具体的な政策提案
トランプ氏は就任1日目にSECのゲンスラー委員長を解任し、業界に友好的な新委員長を任命すると約束しました。
また、100日以内に透明な規制ガイダンスを設計するビットコインと暗号資産の大統領諮問委員会を設置すると提案。
中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発を停止し、セルフカストディ(自分でお金の管理をすること)の権利を守ることも約束しました。
この中央銀行デジタル通貨(CBDC)は全てのお金の流れがを中央銀行が把握するシステムです。
これができると何にお金を使ったか、金融資産をどれだけ保有しているか、全て中央銀行にバレバレになります。
便利な反面プライバシーは全くありません。
CBDCの開発を停止することは今と真逆の政策になります。
経済とビットコインの関係
トランプ氏は自身の前政権時代にビットコイン価格が3900%上昇したことを強調し、現政権下での50%上昇と比較しました。
また、インフレがビットコイン投資に与える影響にも言及し、「食料品を買ったり、家賃を支払うことができないとき、ビットコインに投資する余裕はない」と述べました。
ビットコインマイニングとアメリカの未来
「アメリカは世界の誰もが認めるビットコインマイニング大国となる」とトランプ氏は宣言し、マイニング産業(ビットコインシステムを運営する産業)をアメリカに留めることの重要性を強調しました。
また、暗号資産産業の発展がアメリカ経済全体の繁栄につながるとの見方を示しました。
まとめ
スピーチの締めくくりで、トランプ氏はビットコインコミュニティを「現代のエジソン、ライト兄弟、カーネギー、ヘンリー・フォード」と称え、彼らの努力が「アメリカの未来を築いている」と高く評価しました。
「我々は国を救い、共和国を再建し、アメリカとビットコインをより大きく、より良く、より強く、より豊かに、より自由に、そしてかつてないほど偉大にする」と締めくくり、ビットコイン支持者たちに大きな期待を寄せました。
このビットコインをめぐっては、現在の中央銀行システム(中央集権)を守りたい勢力とビットコインをはじめとした暗号資産(個人管理の分散システム)をその代替としたい勢力の対立であるかと思います。
これまでの民主党政権下では、前者の暗号資産規制の方向で、暗号資産業界は冬の時代を過ごしてきましたが、今回、トランプ氏が再選すると、規制緩和の方向になるので、暗号資産業界はかなり盛り上がるだろうと思います。
投資の観点
投資の観点としては、以下の2つかと思いますが、これはトランプ再選が前提になりますし、長期投資が前提になります。
試しに少量投資するのは良いですが、今から大きくリスクを取りすぎないように注意して下さい。
- ビットコイン、イーサリアム、ソラナなどの主要暗号資産に投資
- 暗号資産関連銘柄の株式や投信に投資