1.トランプ政権の改革と影響
トランプ政権が誕生してから約2ヶ月が経過しましたが、米国内では圧倒的なスピード感で改革が進行しています。
これまでのグローバル志向から一転し、反グローバルな政策へと大きく舵を切っています。
さらに、イーロン・マスクがDOGE(ドージコイン)を率いて米国政治や官僚機構の問題点を洗い出しており、国内も騒然としています。
外交面では、ウクライナ紛争やイスラエル紛争の解決を目指す一方で、関税を活用し各国との貿易戦争を仕掛ける動きも見られます。
2. 世界経済の不安定化と投資マネーの動き
このような状況の中、世界経済は不安定さを増し、投資家はリスクの高い資産から安全な資産へ資金を移す傾向が強まっています。
例えば、リスクマネーが集まりやすいとされるオレンジジュース先物、ココア先物、コーヒー先物、ビットコインなどから、急速に資金が流出しています。(以下のグラフを参考にしてください)
(出所:Investing.com)
また、米国株や日本株も調整局面に入りつつあり、リスクの高い株式から安全性の高い債券への資金シフトが進行しています。
3. 安全資産への資金移動
世界の投資マネーも、米国の急速な展開に対応しきれず、リスク回避のため様子見の姿勢を取っています。
そのため、トランプ政権の改革が落ち着き、先行き不透明感が解消されるまでは、この調整局面が続く可能性があります。
こうした状況では、安全資産とされる債券や金(ゴールド)への資金流入が増加します。
そのため、長期投資では分散投資を行うことが重要になります。
4. 長期投資における分散投資の重要性
一般的に、株式と債券の割合を60%:40%にすることが「黄金比」とされています。
一方、株式と金(ゴールド)の組み合わせでは、50%:50%の比率を推奨します。
「S&P500(米国株)をひたすら買い続ければよい」という意見をよく見かけますが、100%米国株に投資すること自体、長期的な視点では否定されるものではありません。
しかし、そのリスクを許容できるかどうかが重要です。
例えば、株価が20%程度の調整を見せた際に慌てて売却し、投資をやめてしまうような人には、100%株式投資は向いていません。
そのような状況を避けるためにも、最初から安全資産を組み入れ、分散投資を行い、投資を継続できる環境を整えることをお勧めします。
投資において「損をしてやめること」は最も避けるべきことです。
長期的に投資を継続し、複利効果を享受することが、成功への鍵となります。