「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」の目論見書を読み解く①

では、次に全世界株式に投資する際にお勧めの「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」について、目論見書を見ながら詳細内容を確認していきましょう。

2022年12月末時点の目論見書のリンクはこちら

目論見書

【P1】

ファンドの仕組みを見ると、投資資金はグローバル株式インデックスマザーファンド(以下「マザーファンド」と呼びます)から、バンガード社とSPDRのステート·ストリート·グローバル·アドバイザーズ社(以下、ステート社)の3つのETFを通じて、世界の株式市場に投資されます。

マザーファンドでは、ベンチマークとしている「FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)」に連動させるために、バンガード社の米国株式に投資するETF、ステート社の米国を除く先進国株式に投資するETF、ステート社の新興国株式のETFへの投資配分を決めて運用しています。

基本割合は60%:30%:10%のようですが、この比率はベンチマークに合わせて動かしていきます。

マザーファンドでは、この投資対象資産への割合をモーニングスターアセットマネジメントの投資助言のもと決めているのに対し、実際の資金の運用は、バンガード社とステート社がETFで行なっているということです。

こちらも為替リスク(ドル円のレートが変動するリスク)は投資者が負っています。

 

ちなみに、以下は、昨年1月から運用開始した「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」 です。

ベンチマークは、「FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)」で同じですが、仕組みを見ると、先ほどのように3つのETF組み合わせて投資割合を決めたりはせず、直接「FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス」に連動するバンガード社のETFに投資しています。

こちらの方が仕組みがシンプルですね。モーニングスターの投資助言もいらないので、コストが安く済みそうな仕組みになっています。

運用もまだ1年経っていないので、実際の経費率はわかりませんが、経費率が出てきたら、コストを比べて低ければ、こちらで運用しても良いと思います。

【P2】

分配金は年1回11月となっています。世界の株式を保有しているので、その配当等が蓄積された場合、それを投資者に分配します。ただ、いくら分配するかはファンドに任されています。

この分配金を年1回受け取りたい場合は、分配金受け取りコース、再投資したい場合は分配金再投資コースを選択します。

資産形成は複利がマストなので、再投資コースを選択して下さい。

 

投資対象ファンド(ETF)の概要です。

1はバンガード社のCRSP U.S・トータル・マーケット・インデックスに連動したETFなので、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドが投資しているETFと同じです。

2は、ステート社が運用しているETFで、米国を除く先進国に投資しています。

国別投資比率の上位は、日本20%、イギリス13%、カナダ10%になります。

詳しくはこちらのリンクへ 

SPDW: SPDR®ポートフォリオ先進国株式(除く米国)ETF

3は、ステート社が運用しているETFで、新興国に投資しています。

国別投資比率の上位は、中国30%、インド18%、台湾15%になります。

詳しくはこちらのリンクへ

SPEM: SPDR® ポートフォリオ 新興国株式 ETF

 

この3つのETFを組み合わせて運用することで、全世界株式に投資をして、「FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス」のベンチマークへの連動を目指しています。

続きは目論見書を読み解く②で。