学ぶ-マーケット動向

急激な日本株下落と円高の背景

1. はじめに 2. 米国の景気後退懸念と日銀の利上げ 3. 今後の見通し 4. まとめ 1. はじめに 日本株が急落し、同時に急激な円高が進行しています。 8月5日の下落幅は1987年10月20日の「ブラックマンデー」の翌日(3,836円安)を越えて、過去最大となりまし…

日本株市場の優位性:中国株との比較と今後の展望

1. 投資資金のシフト:中国から日本へ 2. 日本株市場の相対的安定性 3. 地政学的要因による日本の優位性 4. 日本株市場の構造的強み 1. コーポレートガバナンスの改善: 2. 技術革新による競争力: 5. トランプ再選シナリオの影響 6. まとめ:日本株投資の展…

世界的システム障害から考える:ブロックチェーン投資の可能性

www.bloomberg.co.jp 今日は、最近起こった世界規模のシステム障害について、そしてそこから見えてくる投資のチャンスについてお話しします。 史上最大規模のシステム障害 集中化がもたらすリスク ブロックチェーン技術への注目 ブロックチェーン関連の投資…

日経平均株価の調整局面とバリュー株の動向

日経平均株価は3月22日の年初来高値41,087.75 円を付けて、調整局面に入っています。 4月22日現在、37,438.61円 なので、年初来高値から ▲8.9% となっています。 ただ、この大幅な調整を主導しているのは、半導体関連などグロース株銘柄が中心であり、バリュ…

新NISAの影響か、好パフォーマンスが続く国内株式型ファンド

www.wealthadvisor.co.jp (出所:ウエルスアドバイザー) 年初来の各カテゴリー別のパフォーマンス(2024年3月末)を見ると、国内株式型ファンドの好パフォーマンスが16.9%と全10分類中でトップとなりました。 2023年年間のトータルリターンも25.9%と全大…

新NISA日本株買い年9兆円へ、日本株相場をけん引

www.nikkei.com 日本証券業協会が3月に公表した証券会社10社(大手5社・ネット5社)の2月末時点のNISA口座の開設・利用状況によると、1〜2月の買付額(1カ月平均)は、合わせて1兆7,700億円と、前年1〜3月の月平均の3倍に達しました。 当初の予想では、海外…

株式市場の注目点:バリュー株優位の相場

日銀が3月19日にマイナス金利解除を発表して、すぐに更なる利上げがないことから、下記の通り直近の長期金利(10年)は、0.74%まで低下して、現在は比較的落ち着いた動きとなっています。 【期間10年の日本国債の利回り推移】 (出所:SBI証券) 今回、日銀…

日経平均株価が史上最高値を更新、まだ上昇余地はあるのか?

www.nikkei.com 祝日明けの21日、日経平均株価の終値は19日比812円06銭高の40,815.66円と、約2週間ぶりに史上最高値を更新しました。 世界最大の資産運用会社、米ブラックロックのラリー・フィンク会長は21日、「日本経済は本格的な好循環に入った。日本株に…

日銀、マイナス金利解除で生活はどう変わる?

www.nikkei.com 日銀が3月19日の金融政策決定会合でマイナス金利政策を含む大規模緩和を解除しました。 欧米の場合、コロナ明けの急激な物価上昇が止まらないので、慌ててゼロ金利から5%まで急激に金利を上げて市場が混乱していました。 今回の日本は、これ…

金融危機への警戒:米国株式市場とリスク分散の重要性

2月に米商業用不動産ローンの焦付きで、信用不安が噴出していた米大手地銀NYCBは、格下げ等を受けて、更に株価が下落、株価は1月30日の5分の1まで急落しました。 www.bloomberg.co.jp もし、この銀行の破綻が起これば、昨年のシリコンバレー銀行の時のように…

株式市場に影響を与える政策保有株の解消

www.nikkei.com 日本株のマーケットでは、今、政策保有株の売却が話題となっています。 日本企業は、企業買収などを嫌い、長年安定株主対策としてお互いに株式を持ち合ってきました。 この株式持ち合いは、企業同士の馴れ合いを生むことから、この日本独特の…

新NISA利用者にヒントも:見習いたい日銀の投資行動

www.nikkei.com 日銀は昨日、2010年に導入した株価対策(日本株連動のETF購入)を終了する構えを見せました。 えっそんなことしてたのか?と驚く人も多いと思いますが、日銀は日本株の下落に備える対策として2010年から日本株に連動したETFを購入してきまし…

メタ社ザッカーバーグCEOの行動が示す「天井シグナル」

www.nikkei.com 今年に入り、メタ・プラットフォームズ(旧facebook)創業者のマーク・ザッカーバーグCEOやアマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス会長が、自社株を売却しました。 大規模に売却保有株は売らないとしてきたJPモルガンのジェイミー・ダ…

日本の半導体企業の再評価とAI市場の成長

www.nikkei.com 日経平均株価は年末から約20%上昇して4万円台に迫る勢いです。 牽引役は、半導体銘柄と思われます。 下記は、「日経平均株価」と「ETF:GX半導体関連日本株式」の年初来の価格比較です。 「ETF:GX半導体関連日本株式」が年初来33%上昇して、…

インドのGDP成長率が8.4%増、中国株からインド株へのシフトが続くか?

news.yahoo.co.jp インドの2023年10〜12月の実質GDP成長率が8.4%増と発表されました。 相変わらず高い成長が続いています。 この成長力から、新興国株式の中ではダントツでインド株式が注目されています。 株価を確認してみましょう。 ブルーがインド株の株…

日本株に巨額の買い需要、買いの主体はオイルマネーとNISAマネー

www.nikkei.com 産油国の政府系ファンド(オイルマネー)が日本への投資を増やしているようです。 実際に、23年の新規投資先では、日本(54億ドル)は先進国で米国(829億ドル)と英国(158億ドル)、オーストラリア(73億ドル)に次ぐ4番手で、22年比で減少…

S&P500が史上最高値を更新!ハイテク株中心の相場で過熱か

www.nikkei.com S&P500が史上最高値の5,000を突破しました。 直近1年間で上昇率は21.5%になります。 S&P500の構成銘柄は現在503銘柄あり、その時価総額約42兆ドル(6,360兆円)になります。 このうち、時価総額上位5銘柄で、この時価総額の約11.4兆ドル(1,7…

バリュー株優位の相場が続くか、インフレ、金利上昇がサイン?

www.nikkei.com 日経の記事にもあるように、現在、バリュー株優位の相場が続いているようです。 「バリュー株」、「グロース株」の違いは投資スタイルにも影響してくるとても重要な情報です。 まず、定義から確認してみましょう。 「バリュー株」とはその名…

世界経済に大きな変化をもたらす中国からインドへのシフト

近年、新興国の成長の中心であった中国の成長が鈍化して、中国への投資が減少傾向にあります。 中国の代わりにネクストチャイナとして、投資が増えてきているのが、インドになります。 日本から新興国への株式投資の状況を見ると、以下の通り2023年は中国へ…

新NISAの資金流入ランキング!eMAXIS Slimが圧倒的1位

新NISAが1月から始まって1ヶ月経ちました。 1月1ヶ月間、どのような投資信託に資金が流入したのでしょうか。 以下、資金流入額別に20位までランキングを並べてみたので、確認してみましょう。 見ての通りですが、eMAXIS Slimの「オルカン」と「S&P500」がラ…

新NISAでの海外投資による円安の影響

新NISAによる個人の海外投資が、円安圧力になっていくようです。 「オルカン」や「S&P500」の積立が人気で、月3,250億円、年間3.9兆円の資金が海外に流れると予想されています。 海外投資ということは、円を売って主にドルを購入することですから、円が安く…

地政学リスクと原油価格:イラン系武装組織の海峡閉鎖が株価に与える影響

2024.1.22【速報イスラエル最新情勢】フーシ派がバブ・エル・マンデブ海峡, ホルムズ海峡, スエズ運河を閉鎖する pic.twitter.com/sUuTzSpqVw — 及川幸久【X NEWS】Youtube永久バンにつきXで毎日発信中! (@oikawa_yukihisa) 2024年1月22日 この動画では、イ…

中国のGDP減少と消去法の日本株投資

www.nikkei.com 1月17日、中国の2023年のGDPが発表されました。 記事をみると、人民元建て実質GDPだと前年比5.2%増と成長しているように見えるが、ドル建て名目GDPでみると、29年ぶりの減少に転じています。 ここからわかることは、デフレ、通貨安で中国の家…

2024年の投資における注目ポイント

明けましておめでとうございます。 今年も昨年同様、投資に参考になる記事を日々書き続けようと思いますので、よろしくお願いします。 2008年のリーマンショック以降から続いてきた世界経済の転換点になる年かと考えています。 そこで、2024年の投資における…

新NISA以上の潜在力を持つインドの投信ブーム

日本で来年から新NISAが始まることもあり、貯蓄から投資への流れが大きくなってくるであろう。 今は、NISA口座は約2,000万人と人口の6分の1程度だが、ブームが続けば、5年で2倍くらいの約4,000万人くらいには増えてくるのではないか。 一方で、日本以上に投…

警戒感が広がる米国株式、今買うべきか?短期米国債への投資が注目

NYダウが年末にきて年初来高値を推移している。 同時に米国債の価格(長期金利)も年末にかけて急上昇(利回り低下)している。 これは11月に入り、FRBの利上げモードが止まったことで、株式も債券も買いやすくなったということからこの上昇が起こっている。…

2024年の世界株のカギを握る日銀の金融政策

www.bloomberg.co.jp 日本の政策金利を決める金融政策決定会合が19日に実施されました。 その結果、現在の政策金利の維持が決定されました。 来年1月には政策変更の可能性があるとの期待もありましたが、政策変更に対する具体的な方針は示されませんでした。…

2つのGOLDが輝く日

www.nikkei.com ドル建ての金価格が初の2,100ドル超えと最高値を更新した。 年初来のグラフを見てみよう。 年初来で+10.61%となかなかのパフォーマンスだ。 www.bloomberg.co.jp もう一つ年初来高値を更新した資産がある。 ビットコインだ。 ビットコインは…

S&P500指数の上昇を牽引する 「マグニフィセントセブン」とは?

米国株への投資といえば、S&P500指数のインデックス投資というのが定番です。 eMAXIS Slim米国株式(S&P500)-ファンド詳細|投資信託[ウエルスアドバイザー] eMAXIS SlimのS&P500ファンドだけでも、3兆円近くの資金が流入しています。 この人気もあってか、S&…

新NISAは米国株式市場を下支えできるか

2023年10月末の国内投信(ETF除く)の純資産総額は95.7兆円、2か月連続の減少| ウエルスアドバイザー (出所:ウエルスアドバイザー) 2023年10月末時点の国内公募追加型株式投信(ETF除く)の純資産総額は95兆7,765億円となった。 純資産額は今…