日銀が3月19日の金融政策決定会合でマイナス金利政策を含む大規模緩和を解除しました。
欧米の場合、コロナ明けの急激な物価上昇が止まらないので、慌ててゼロ金利から5%まで急激に金利を上げて市場が混乱していました。
今回の日本は、これとは違い、2016年2月に導入したマイナス金利を含めた異例の大規模緩和を正常な状態に戻しただけなので、今のところ、それほど市場も混乱がないといった状況です。
政策金利はマイナス0.1%をゼロ〜0.1%に引き上げただけなので、利上げ幅も限られています。
下記は期間に応じた日本国債の利回りを表したものです。
どの期間をとっても1年前に比べて利回りは上昇していますが、10年以降の長期金利はそれほど上昇していないので、市場は混乱せず、今回の日銀の利上げを消化したと言えるでしょう。
日銀も今回は市場と対話しながら、上手く政策を市場に織り込ませたのではないかと思います。
では、今回の利上げを受けて、生活はどう変わるのでしょうか。
3月19日、三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、普通預金の金利を現在の20倍の0.02%に引き上げると発表しました。
一方で、住宅ローンの変動金利の基準となる短期プライムレート(短期プラ)ですが、三菱UFJ銀は3月19日、この短プラを据え置くと発表しました。
日経平均株価は上昇して4万円を回復していますし、ドル円の為替は152円と少し円安に進んでいる程度です。
ということで今のところ、生活にそれほど大きい影響は出ていないといったところです。
問題はこれからですね。
日銀が年内に更なる利上げをするかしないかが焦点でしょう。
もし、今回の上限0.1%の政策金利をこれ以上に上げると、さすがに銀行も短プラを上げてきますから、住宅ローンを変動金利で借りている人は、利上げとなり、返済利息が増えることになります。
この時は、家計に大きな影響を与えます。
また、新規、中古の住宅購入も増えにくくなりますから、消費にも影響が出てくるでしょう。
このように、住宅は家計で最も大きな消費であり、利上げは個人のライフプランに大きな影響を与えます。
運用して資産を増やすことも重要ですが、一方で住宅という最大の買い物を住宅ローンを使ってどう組み立てるかも重要な問題です。
是非、長期視点でライフプランを立てた上で、住宅ローンなどマネープランもしっかり立てていきましょう。
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