2023年度の自社株買いは、初の10兆円超えで2年連続過去最高を更新しました。
配当では約16兆円を還元するので、株主還元は併せて26兆円を超えそうです。
日本の上場企業の手元資金は2023年12月末で106兆円あり、業績も好調なため、株主還元の原資はまだ十分あるという状況です。
日本企業が株主還元に積極的になった理由は、大きくは資本効率重視経営への外部圧力が強まったことと、日本経済のインフレへの転換にあります。
日本株の個人株主比率は約20%(投信保有分除く)と言われています。
26兆円✖️20%=5.2兆円 投信保有分を含むとそれ以上が、家計に還元されます。
この還元された資金は、更に株式投資に投入されるかまたは消費に回されます。
こうして日本経済で資金が循環することで、更に日本企業の成長を押し上げるという好循環が生まれていきます。
日経平均株価を見ると、3月22日の年初来高値40,888.43円を付けてから、調整局面にありますが、下落したからと言って投資を見送ったり、損切りしたりしないで欲しいと思います。
長期投資にとって、下落局面での投資行動が非常に重要です。
日本株へ投資することは日本企業を応援し、成長を後押しすることなんだということであり、その恩恵は十分受けることができる環境にあるということを改めて確認して欲しいと思います。
そして、株価の一時的な下落で、安く投資できる機会がやってきたと考えるべきなのです。
長期投資はこのような下落局面で踏みとどまるか離脱するかで長期のパフォーマンスが変わるので、相場に一喜一憂しないで、淡々と行動していきましょう。