米国債で一休み

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3日に発表した米雇用統計は予想に反して失業率が3.9%に小幅上昇した。

FRBの利上げ終了予想の中、米雇用統計がこのような結果となり、市場では利下げ予想が急速に強まっている。

市場は米国経済が景気後退に入ったと見ているのであろう。

 

通常、景気後退期には、株式が売られやすくなり、一方で債券が買われやすい。

世界の中心である米国経済が風邪をひけば、世界の株式が影響を受けることになる。

これから新NISAに向けて、株式投資を始める人は、慌てないで、購入するにしても少しずつ購入したら良いのではないか。

 

では当面の運用はどうしたら良いか。

様子を見ている間は、短期米国債(6ヶ月〜2年)に投資するのも一つの方法と思う。

 

下の表は米国債のイールドカーブである。

通常は順イールドと言って、年限が長くなれば金利が高くなるのだが、FRBの急速な利上げにより、短期の方が金利が高くなっているという異常な状態となっている。

ただ、今後景気後退に入ると、FRBは利下げをしていくだろうから、6ヶ月〜2年の金利は急速に低下すると予想できる。

金利で5~5.5%を確保しながら、金利低下による債券価格上昇も期待できるといったところだ。

 

ちなみに、著名投資家で資産家のスタン・ドラッケンミラー氏は、米経済への懸念を強めており、米2年債で「大規模な」強気ポジションを取ったことを11月1日に明らかにしている。

 

投資候補商品はETFになるが、以下のようなものが考えられるであろう。

上場Tracers 米国債0-2年ラダー(H無)-ファンド詳細|投資信託[ウエルスアドバイザー]

iシェアーズ 米国債1-3年-ファンド詳細|投資信託[ウエルスアドバイザー]

 

一つ注意点としては、両商品とも為替ヘッジがかかっていないので、ドル円の為替リスクを負うことだ。

FRBが今後利下げに動き、日銀が利上げに動いた場合、短期的に急激な円高が進む可能性があることはおさえておこう。

短期的には円高に進んでも、中長期的には円安の方向性と思うので、その際は更に買い増すなど対策は打てるので心配はないと思う。