動けぬ日米、円安基調変わらず160円試すか

 

ドル円相場は、年末に1ドル140円近辺まで円高に進んでいたが、現在は1ドル157円程度を推移しており、円安を是正しようと日本政府がドル売り円買い介入したものの、円安基調からなかなか抜け出せていません。

 

 

なぜ、円安基調が変わらないかというと、この円安基調は、日米の政策金利の予想が反映されたものだからです。

 

米国の政策金利のスタンスは年2回の緩やかな利下げにあります。

市場は米国の物価高圧力はまだ続いており、利下げのスピードは遅いと見ているということです。

 

一方で、日銀ですが、この週末の政策金利決定会合で7月から月6兆円の長期国債買入の減額を発表し、政策金利も引き上げるようですが、今後も市場の様子を見ながら緩やかな利上げが基本方針のようです。

 

「米国FRBの緩やかな利下げ」、「日銀の緩やかな利上げ」はすでに市場には織り込まれており、その結果この円安基調が変わっていないということです。

 

この状況が続く限りは当面円安ということになります。

 

逆に、米国FRBが利下げペースを早めたり、日銀が利上げペースを早めた時に、この円安基調が崩れることになります。

 

米国はできるだけ他の通貨に対してもドル高を保ちたいため、この緩やかな利下げペースは変えないと思うので、あるとしたら日銀のスタンス変更でしょう。

 

ただ、日本の景気を考えると、利上げペースを早めるのは難しそうです。

 

結局、日米とも動かず、円安基調が変わらないとの読みかと思います。

 

ドル円が160円を超え、日銀はじめ政府が慌てる姿が想像されますね。