日本のサラリーマン(大卒)の平均の退職金は約2,000万円と言われています。
この大事な退職金はしっかり運用して、老後の年金の足しにしていきたいですね。
ただ、現代の退職サラリーマンは、金融教育も受けていないし、運用は妻に任せっぱなしなので、運用といえば定期預金くらいしか考えられない人がほとんどです。
典型的な失敗例
まずは手始めに、銀行の窓口で特別金利の退職金定期(1年以内)を組む人が多いと思います。
退職金定期満期後、普通の定期預金で運用するには、金利が低いままだし、さてこれからどのように運用していくか途方に暮れてしまいます。
そして、勧められた個別株式、投資信託、FXなどに多額の投資をして、結局多額の損を出してしまい、なけなしの退職金を減らしてしまう方が多いように思えます。
そもそも、運用の計画がありませんから、短期的に物事を考えがちになります。
失敗しないコツ
運用目的の確認
運用目的は、運用益+元金を年金の足しにするということです。
定期的に運用益+元金を受け取りながら、できるだけ資産寿命を伸ばすことが重要となります。
この際、節税の力を借りるという意味で、NISAを利用するのは必須です。
計画を立てる
年金の足しにする期間を60歳から100歳まで(40年間)と決めます。
毎月の取崩額は、年金で足りない生活費分10万円と決めます。
この設定で100歳まで資産寿命を伸ばすとしたら、運用利回りはいくら必要か、野村アセットのツール(下記リンク)利用してシミュレーションしてみます。
取り崩しシミュレーション のむラップ・ファンド|野村アセットマネジメント
60歳から、毎月10万円ずつ取り崩していく場合、何も運用しなければ76歳8ヶ月で退職金は底をつきます。
定期預金(1%)で運用した場合でも、78歳3ヶ月で退職金は底をつきます。
資産寿命が100歳を超える(グラフ黄色の線)には、運用利回りは5.5%が必要とわかりました。
まとめ
退職金運用で失敗しないためには、「目的をしっかり持つ」ということ、その目的を達せいするための「長期的な計画を立てる」こと、「NISAの力を借りる」ことが重要です。
せっかく汗水垂らして獲得した大切な資産(退職金)です。
有効に活用しましょう。