インフレで得する人、損する人

 

総務省が4月21日発表した3月の消費者物価指数(CPI、2020年=100)は変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が104.1となり、前年同月比で3.1%の上昇だった。

消費者物価指数は、19カ月連続のプラスで、高水準の上昇幅が続いている。

 

この物価の動きを見ると、日本はもうデフレではなく、インフレになっていますね。

日銀は物価上昇2%(インフレ2%)を目標に引き続き金融政策を取っていますが、これって誰にとって得なのでしょうか?

 

毎年物やサービスの価格が2%ずつ上がっていくので、一般の消費者にとっては得なはずはありません。

では、預金者にとって得なのでしょうか。インフレで預金の実質的価値が毎年2%ずつ目減りしていくので、得なはずははりません。

物価が2%上昇する分、金利が2%以上あれば、その金利で物価上昇分を賄えるのですが、ゼロ金利の場合、物価上昇の2%分が賄えないので、ゼロ金利の預金者は物価上昇分損をします。

(例えば、預金100万円が98万円になるという意味ではないので、間違わないで下さい)


では、土地、金など実物資産の保有者に取って得なのでしょうか。

物価上昇分、実物資産の土地や金の価格は上昇するから、資産が目減りしないという点で、預金で資産を保有しているより、まだましということです。

 

では、インフレで得する人はいるのでしょうか。

それは、何と言っても、借金している人(日本の円でお金を借りている人)です。

借金している人???

 

AさんはBさんから10年間1,000万円お金を借ります。10年後に一括返済です。金利は一旦おいて元金のみで考えましょう。


Aさんは借りた1,000万円で土地を購入します。10年後にその土地は1,200万円になっているとしましょう(物価上昇2%×10年)。

10年後土地を売却して1,200万円手に入れます。その売却代金から1,000万円をBさんに返済します。

金利を考えなければ200万円得したことになります。

(借入金利が物価の上昇分2%以下というのが条件です。)

 

得した人がいるということは、損した人がいるということですが、誰が損しているのでしょうか。

そうです。お金を貸したBさんが損をしています。

1,000万円貸して、1,000万円返してもらったから、損してないではないかと思うでしょうが、10年後物価が20%上昇しているので、1,000万円で買える物は20%分少なくなっています。

ということは、お金の価値が20%目減りしているのです。

 

ケインズは、インフレは見えない税金と表現しましたが、知らない間にお金の価値が目減りしているのです。

借りている人からすれば、知らない間に物価上昇分、借金が帳消しになっているのです。

インフレは借金している人にとって、超ハッピーな世界です。

借金している人喜びましょう。

(2%のインフレが長期に渡って続くなら、2%以下の長期固定金利で借りてる人が最もお得かもしれません)

 

では、現在、円で一番借金をしている人は誰でしょうか。ソフトバンクですか???

 

・・・答えは、『政府』です。

 

政府は1,000兆円を超える借金があります。物価上昇が2%なら、毎年20兆円政府の借金が帳消しになっているのです。得してますね。

得している人がいれば逆に損している人がいます。誰でしようか。

 

・・・答えは、『家計』つまり、一般消費者です。

 

消費税を毎年2%上げますというと、国民は増税反対と叫ぶでしょうが、物価を毎年2%上げますといっても騒ぎません。見えない税金だからです。

 

このような環境の中、借金がなく、資産を保有している人は、資産を運用しないで、ゼロ金利の預金に置きっぱなしで良いのでしょうか。

私なら物価上昇分の2%以上で運用できる方法を探します。

借金だらけの政府から資産を守りたいからです。

 

NISAを利用して資産形成を始める意味はここにあります。

もうゲームは始まっています。

乗り遅れないようにしないとです。