2024年世界経済成長率2.7%に下方修正

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OECDという機関が発表した予測によると、2024年世界経済の成長率は2.7%に下方修正して、世界経済が鈍化に向かっているとの見方を示した。

新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が始まった20年を除けば、24年は世界的な金融危機以後で最も低い年間成長率となるようだ。

 

下の表の( )内の数値は、前回6月からの修正幅であるが、見ての通り、米国のみ+1.3%と上方修正しているが、その他の地域はどこも下方修正(マイナス)となっている。

特に中国とヨーロッパ(特にドイツ)の影響が大きい。

(出所:2023年9月20日、日経新聞)

 

インフレ(物価上昇)で世界の中央銀行が急激に金利を上げた結果、その副作用として当然ながら景気は悪くなってしまい、それでもまだインフレは落ち着かないので、金利を下げるわけにもいかず、景気は低迷または更に悪くなるといった流れである。

 

株価は企業業績に連動するから、世界経済が低迷すると、世界の企業業績が低迷し、株価も低迷するといった相関になる。

 

前回、全世界株式に投資するならこの3ファンドがお勧め - NISAで資産形成 といった記事を書いた。

この全世界株式のファンドのリターンは3年で年率20%となっていたのを再度確認してほしい。

年率20%なので、3年間で60%上昇したことになる。

 

通常、世界の株価はインフレを考慮しなかった場合、過去長期間で平均6%〜7%のリターン(ドルベース)という実績だから、この3年間が異常に世界の株価が上昇したことがわかる。

 

これは、この間円安で40%近く進んだのと、世界的なインフレが株価を押し上げたのと、コロナ禍の反動が理由である。

決して、純粋に世界景気が良くなったから、このリターンを稼ぎ出したわけではない。

 

何が言いたいかというと、世界株式に今から投資しても、過去と同様のリターンは得られないと想定した方が良いということである。

ここ数年のリターンは、良くて6%〜7%で、日本が金利を修正して、円高が進んでしまうと、3%くらいの低迷もあるのではないかと思う。

 

かといってこの世界同時不況の中でどこかの地域だけが飛び抜けて成長するわけでもないので、株式投資をするならリスク分散を考えて、世界株式が無難だと言えるであろう。

 

投資として重要なのは、高値づかみをしないことなので、株式に投資する場合は時間分散(購入タイミングを分ける)を徹底してほしいと思う。

株式で資産形成する場合は、毎月積立(時間分散)を軸に考えましょう。