イスラエル・パレスチナ紛争で「石油危機」が起きたら?

 

前回はイスラエル・ハマス紛争により、金価格が上昇している話をしました。

中東といえば、原油の一大産地です。

原油価格への影響は大丈夫なのでしょうか。

 

イスラエルとアラブ諸国は、紛争を繰り返しており、1973年に第4次中東戦争が起こっています。

この時は、OPEC(アラブ石油輸出国機構)が、原油価格を4倍にすると声明を出し、石油価格が高騰し、世界経済に大きな衝撃を与え、世界の物価が上昇しました。

これが第1次オイルショックです。

 

今回は、グラフを見てわかる通り、原油価格は少し上昇しましたが、OPECの動きもなく、現段階ではそれほど世界経済に大きな影響を与えてはいません。

 

今はまだ、イスラエル・パレスチナ紛争に留まっていますが、イラン、サウジアラビア、UAE、カタールなど中東の産油国が参戦してくると、厄介なことになります。

ただでさえ、ウクライナ紛争で原油価格が上がっているのに、これに追い打ちをかけて急激な原油価格上昇となるでしょう。

世界経済の物価高はさらに進み、世界経済は危機に陥ることになります。

特に原油のほとんどを中東からの輸入に頼っている日本には大打撃となるでしょう。

対岸の火事ではないのです。

 

原油価格の上昇は、ガソリン価格の上昇、電気代の上昇、輸送コストの上昇、石油関連製品の上昇を通じて、物価に幅広く波及します。

イスラエル・パレスチナ紛争が、イスラエル VS アラブ全域に拡大すると、原油価格上昇を通じて、世界の物価が更に上昇するリスクがあるということです。

 

これらの対策には、より物価上昇リスク(インフレリスク)を意識したポートフォリオ構築が必要でしょう。

  • 更なる円安に備えて、海外資産の比率を高める
  • 株式の比率を高める(株式はインフレヘッジになる)
  • 金やコモディティをポートフォリオに組み込む

どれもNISAを利用した対策が可能です。是非、検討してみて下さい。