投資初心者の方は、最初新NISAで積立投資を考えていると思いますが、今、「オルカン」か「S&P500」か、どっちのインデックスファンドが良いか、近づくにつれ論争が激しくなってきた。
私の結論としては、投資初心者なら、「オルカン」で良いという立場です。
良く両ファンドの過去の実績を比べて「S&P500」がパフォーマンス(トータルリターン)が良いから、「S&P500」を勧めているが、リスク・リターンの関係で見ないと何ともいえないと思う。
「オルカン」が投資する世界の株式の時価総額の約60%は米国株であり、米国株の時価総額の約80%が「S&P500」である。
「オルカン」の中に「S&P500」が包含されており、約50%(60%×80%)のシェアなわけだから、投資銘柄の時価総額比で半分は重なっており、パフォーマンスにそれほど大きく違いは出ないはずである。
過去のパフォーマンスを単純に比べるのではなく、世界の環境変化と今後の流れをしっかり捉えた方が良い。
1989年の冷戦終結以降、これまでは米国企業によるグローバル化が世界を席巻した約30年であった。
当然ながら米国のグローバル企業が集中する「S&P500」は、この期間突出したパフォーマンスを発揮した。
この構図はこれからも何十年も変わらないのか、それとも変化が生じそうなのか。
- ロシア・ウクライナ紛争によるロシア経済の分断
- 中国経済制裁による中国経済との分断
- 世界の成長エンジンであるインドの中立外交
- BRICSや中東、アフリカ諸国の脱米国の動き
どうだろう。
米国企業がこれまで同様にグローバルに成長していく環境が整っていると言えるか。
どうみても険しくなりそうである。
このリスクも視野に入れるのであれば、当初の結論の通り、「オルカン」の方が安心できるであろう。
投資は、過去のパフォーマンスにとらわれるのではなく、未来をどう予測するかが重要ということです。
過去記事ですが、こちらも参考にして下さい。