米地銀のNYCBの減配と引当金積み増しの決定を受けて当社の株価は38%安となり、上場来最大の下げを記録しました。
グラフでみると、以下の通りです。
昨年3月にシリコンバレー銀行(SVB)の取り付け騒ぎから地銀が数行破綻しましたが、その時くらい市場には不安がよぎっています。
引き当ての積み増しの要因は何かというと、以下の商業用不動産の価格下落です。
特にオフィスの下落が激しくなっています。(下記グラフ参照)
最近、ロサンゼルスで3番目の高さのオフィスタワーが売却されたが、この価格は前回取引の2014年の取引価格を45%下回る水準でした。
ある予想によると、米国の商業用不動産の損失は147兆円にもなるとのことです。
この損失は銀行の中に隠れていて、表面化していないであって、今回のように、正直に引き当てを積むと、市場はさらに大きく混乱するのだと思います。
2025年末に約80兆円の商業用不動産向け貸出が期限を迎えるようです。
ここが一つのトリガーになるのではないかと思います。
昨日の中国に続き、米国もと厳しい話になりましたが、だからといって投資をやめるわけには行きません。
ポートフォリオを変更して、備えることが大事だと思います。
できることは以下の通りです。
- 株式、REITに資産が偏っているのであれば、金や債券の比率を高めること
- 米国株だけなど地域に偏りがあるのであれば、日本株のウエイトを高めること
- 下がった時に投資できるように余剰資金を準備する(キャッシュポジションを高める)こと
備えあれば憂えなしです。