1. はじめに
日本経済が回復基調にあることが、日経の企業トップへのアンケート調査から明らかになりました。
本記事では、この調査結果を基に日本経済の現状と今後の展望、そして日本株への投資環境について整理します。
2. 国内景気の現状認識
調査によると、71.7%の企業トップが国内景気は「緩やかに拡大」していると認識しています。
これは3ヶ月前の調査から約20ポイント上昇しており、景気回復の兆しが見えています。
3. 個人消費回復への期待
実質賃金がプラスに転じたことを受け、78.8%の企業トップが個人消費の回復を期待しています。
賃上げによる消費意欲の改善が、経済回復の重要な要因として注目されています。
4. 将来の景気見通し
半年後の国内景気についても、76.6%の企業トップが「拡大」または「緩やかに拡大」すると予想しており、先行きへの期待が強いことがわかります。
5. 金融政策と企業の対応
日銀の利上げに関して、多くの企業トップは2025年3月までの追加利上げを予想しています。
これに備えて、企業は資金調達戦略を見直しつつあります。
6. 資金調達の動向
72.7%の企業が半年以内の資金調達を予定・検討しており、運転資金や設備投資のための調達が増加傾向にあります。
特に、「設備投資」は32.2%と、23年6月に比べて6.5ポイント増えており、企業の中長期的な投資に前向きな姿勢が読み取れます。
7. リスク要因
一方で、円高進行や米中貿易摩擦の影響など、景気の下振れリスクも指摘されています。
これらの要因が今後の経済動向に影響を与える可能性があります。
8. まとめ
日本経済は回復基調にあり、企業トップの多くが景気拡大を予想しています。
個人消費の回復や企業の積極的な資金調達姿勢は、日本株投資にとって追い風となります。
ただ、世界の経済環境を見ると、米中といった世界の2大経済大国の景気が良くありません。
日本経済もこの悪影響を受けていく可能性は十分あります。
株に投資するなら日本株ですが、日本株だけに資産を集中させるのではなく、世界的な景気後退のリスクも考えて、債券や金にも資産を分散させて投資していきましょう。
