国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、及びETF除く)の先週の純資金流入額上位10ファンドを確認したところ、7ファンドが新規にランクインした。
今回はこの中でも、4つ新規にランクインしているインドに注目したい。
(出所:ウエルスアドバイザー)
インド株人気は今始まってことではなく、以前よりずっと続いているが、ここにきて、俄然注目度も高くなってきた。
インド株式の基本的なことについては、下記以前の記事を参考として下さい。
では、なぜ、先週にインドがこんなに注目されたのか。
実は24日にヨハネスブルクで重要な会議が開かれた。
それが、BRICS首脳会議である。
BRICSとは、ブラジル(B)、ロシア(R)、インド(I)、中国(C)、南アフリカ(S)の新興5カ国を差し、首脳会議は2011年からこの5カ国で毎年行われている。
今年、いつもと違ったのは、加盟国の拡大が始まったことだ。
実際に、アルゼンチン、エジプト、イラン、エチオピア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)の6カ国の新規加盟が決まった。
産油国のリーダー核であるサウジアラビア、イラン、アラブ首長国連邦が加盟しているのが興味深い。
今回、40カ国以上がBRICS加盟に関心を示しており、22カ国が正式に加盟を希望した。
G7を中心とした西側先進国(日欧米)の国際機関のリバランスを図るというBRICSの姿勢への共鳴が背景にある。
先進国 VS 新興国 の構図が鮮明になってきた。
今回の新規加盟6カ国を加えると、BRICSは世界人口の47%、世界の国内総生産(GDP)の36%へと規模が拡大する。
今後、BRICSが世界の中心となる経済も十分考えられる。
この中心のポジションを占めるのが、今後、人口が中国を抜いて世界一となるインドであるから、今回のBRICS首脳会議をきっかけに、インド株式が俄然注目されているようだ。
これから10年以上の長期投資を見据える場合に、これまでの米国をはじめとした先進国経済を中心とした投資というより、新興国の台頭も意識した投資を検討していかなければならないであろう。
具体的には、米国株中心というより、新興国も含めた世界株への投資、更により新興国株の比率を高めた投資というのを検討すべきであろう。