来年からの新NISAの積み立て予約は既に始まっているが、ネット証券5社で月2,300億円規模になっているらしい。
上位の予約銘柄は、以下の通り海外投信が圧倒的な人気となっている。
- eMAXISSlim全世界株式(オルカン)725億円
- eMAXISSlim米国株式(S&P500)605億円
- SBI・V・S&P500インデックスファンド169億円
今はまだ予約段階ではあるが、実際に始まると、予想では積み立てNISA分だけでも約4.5兆円の投資が見込まれている。
先ほどの予約の例を見ても、そのほとんどが海外投資に向かうのであろう。
海外投資ということは、円を売って外貨(主にドル)を買うから、中長期的な円安要因となる。
以下のグラフを見てほしい。
日本の金融資産は約2,000兆円であるが、その約半分(52.5%)の1,000兆円は金利の低い預金に置いてある。
欧米と比べ、圧倒的に預金の比率が高い。
日本の家計は運用をしていないということだ。
この預金がもし新NISAで欧州並み(35.5%)に動き出すとしたら17%(52.5%-35.5%)の340兆円(2,000兆円×17%)と巨額の金額が主に海外投資に向かうであろう。
この大きな中長期的なキャッシュフローの流れを見ると、じわりじわりと円安が進んでいくのではないかと思う。
この大きな動きを捉えてると、家計の最低の行動としては、そのまま日本の預貯金(特に固定金利)に資産を寝かせることである。
やはり新NISAが始まったら、この大きな流れに乗って、一定の資産を海外に振り向かなければいけないであろう。
将来資産が増えるか減るかはこの選択にかかっている。