バフェット氏のバークシャーが、円建て債券を発行して総額1,220億円調達した。
年限は3年〜35年で、一番短い3年債利率が0.955%、一番長い35年債の利率が2.502%となった。
なぜ、バークシャーが円建て債券を発行して資金を調達するのだろうか。
それは、バークシャーは、三井物産、三菱商事、住友商事、伊藤忠商事、丸紅の5大商社の株式に約3兆円投資しており、投資に必要な資金を世界で最も金利が低い日本の円で調達した方が有利と判断しているからだ。
なぜかというと、この5大商社の配当利回りは約3%程度くらいは安定的に出るので、借入を固定金利で例えば1%程度で固定してしまえば、差引年間2%程度の収益が出る。
しかもその円建て債券の発行額がこれまで1兆円を超えるので、元手がなくても、毎年1兆円×2%=200億円 の収益を産み出している。
この1兆円については、為替リスクも負わなくても良い。
もちろん、株式投資で元本(投資額の株式評価)は動くので、配当をもらったとしても、元本が減るリスクはある。
ただ、バークシャーの場合、商社株がまだ低い時に購入しているので、元本はざっくり1.5倍以上に上昇しており、元本も大幅に増えている。
バフェット、恐るべしである。
今、世界経済や日本経済もインフレが重荷になりつつるあるが、この点は大丈夫なのだろうか。
5大商社はどこも海外の資源の権利を持っており、実はインフレに強い銘柄である。
インフレになれば、配当も上がる方向なので、これも問題はない。
バフェットはやはり世界一の投資家である。
投資で儲かる仕組みを熟知している。
日本で円を持っている人は、インフレで価値のなくなる円建て定期預金に預けている人が大半である。
5年0.3%の定期預金で運用してもインフレが2%だから、インフレで実質目減りしてどんどん貧しくなる一方である。
今回の新NISAを機に、預金の運用から脱出しないと、日本の富をバフェットのような海外の投資家にどんどん奪われてしまいます。
新NISAを機会に、賢く投資して、資産を増やすことを真剣に考えていきましょう。