日本株割安の理由:バフェットの起債から読み解く

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世界一の投資家であるウォーレンバフェットが率いる米バークシャー社が、円建て社債の発行を計画しています。

 

この情報が出ると、大手商社株がこぞって2-3%上昇しました。

 

実は、米バークシャー社は、三井物産、三菱商事、住友商事、伊藤忠商事、丸紅の5大商社の株式に約3兆円投資している大株主です。

 

今回、円建て社債を発行するということは、資金を低利で調達するということですから、この大手商社株を追加購入するのではないかとの思惑から、株価が上昇したのです。

 

今現在(4月9日終値)の大手商社株の配当利回りは以下の通りです。

  • 三井物産:2.13%
  • 三菱商事:1.91%
  • 住友商事:3.14%
  • 伊藤忠商事:2.27%
  • 丸紅:3.05%

前回(昨年11月)、米バークシャー社が起債した時の金利は、3年1%程度となっています。

もし、今回も同程度で調達したのなら、調達と運用(配当)の利回りの差は、1~2%となっており、配当収入だけでも儲かるようになっています。

もちろん、配当も確定ではありませんし、株式なので元本も動きますので、確実ではありませんが。

 

ここで重要なことは、バフェットがなぜ今、この起債をしたかです。

この起債が教えてくれることは2つです。

  1. 利回りの差から日本市場では債券より株式の方が割安であること。
  2. 日本ではインフレが継続すること。

 

導き出される結論は、インフレ、利上げを前提にすると、日本株(特にインフレに強い商社株など)はまだ割安であるということかと思います。

 

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