日経平均やS&P500が高値更新する中、相場が下落するのを待って株式投資を始めようと投資のタイミングを図っている方も多いと思います。
一括投資の場合はできるだけ安値で投資したいから、高値圏と感じでいる場合、下落のタイミングを図ることになりますが、積み立て投資も下落のタイミングを待ってから始めた方が良いのでしょうか。
結論、下落のタイミングを待っていたら積み立て投資をいつまでも始められないので、高値圏と感じていようが早く始めた方が良いと思います。
事例を使って具体的に確認してみましょう。
以下は当初10,000円の株価を付けていた銘柄の毎年の株価推移を表しています。
7年目までに4,000円と当初株価より60%下落した後、10年目に7,000円と当初株価の30%下落まで回復しています。
この銘柄に当初から積み立て投資をすると、損になりなイメージですね。
この銘柄に毎年1万円ずつ10回に分けて投資した場合は考えてみます。
- 10,000 ÷ 10,000 = 1株
- 10,000 ÷ 9,000 = 1.11株
- 10,000 ÷ 8,000 = 1.25株
- 10,000 ÷ 7,000 = 1.43株
- 10,000 ÷ 6,000 = 1.67株
- 10,000 ÷ 5,000 = 2株
- 10,000 ÷ 4,000 = 2.5株
- 10,000 ÷ 5,000 = 2株
- 10,000 ÷ 6,000 = 1.67株
- 10,000 ÷ 7,000 = 1.43株
毎年の株式数をカウントして合計すると、下記の通り10年で計16.05株になります。
10年目の株価が7,000円ですので、評価は 7,000円✖️16.05株 = 112,361円になります。
当初株価が一時期半値以下に下落しましたが、結果的にはプラスになりましたね。
これが積み立て投資の良いところです。
もし、当初、株価10,000円のところで、10万円全額一括投資していたら、10万円が7万円に下落して、3万円損していましたね。
もちろん7年目の株価4,000円のところまで待って、このタイミングで一括投資できれば儲かりますが、そんな芸当は普通はできません。
具体的に見てきましたが、積み立て投資なら、高値圏を感じていても、早く積み立てを開始した方が良さそうですね。
ただし、今回はあくまで下落した相場が回復する想定でいます。
ずっと下落し続けたら、積み立て投資をしても損になります。
個別株の場合ずっと下落し続ける場合もありますので、やはり複数銘柄に投資できる株式投信で長期に積み立て投資をすることをお勧めします。
特に日経平均、S&P500、オルカンのようなインデックス連動の株式投信が積み立てには最も安心できるのではないでしょうか。