この記事を読むと、住宅ローンの変動金利が上がり始めたから、NISAより、住宅ローンの返済を優先すべきと書いてあります。
住宅ローンとNISAを両立できるのは、「余裕資金が住宅ローンの残高よりも多い人」だそうです。
そんな人はほとんどいないので、大半の住宅ローン保有者は、NISAで運用するより住宅ローンを返済した方が良いという結論になってしまいます。
私はこれとは異なった考え方です。
住宅ローン金利は、借入の中でも極端に低い部類の借入になります。
例えば、自動車ローン、教育ローン、消費者ローンどれをとっても、住宅金利より低く、かつ金額が大きく借入られるものはありません。
かつ、団体信用生命保険にも必ず入りますから、死亡時にはローン残額が保険で全額返済され、住宅という資産は相続人に残ります。
こんな有利なローンは他にはないですよね。
よって、手元資金を少なくしてまで、繰上げ返済をむりくりする必要はないと思います。
現在の金利上昇傾向の環境下で、抱えてる最も大きいリスクは、ローン元金そのものではなく、ローン金利の上昇になります。
だから、すぐにでもローン元金を返済することを考えるのではなく、できるだけ低い金利で借入続けることを考えるべきです。
要するに、変動金利の方は、固定金利へ借換えるということをまず考えるべきです。
(これに当てはまる人は、まだローン返済までの期間が長期の人のことです。あと数年で完済する人は当てはまりません)
既に長期金利が上がり始めていますから、短期金利が上がるとさらに長期金利が上がってしまい、固定金利が高くなってしまいます。
固定金利への切り替えは短期金利が上がる前の方が良いと思います。
現在、変動金利で住宅ローンを借入している方は、NISAを解約したり、手元資金で繰上げ返済を早めるのではなく、まずは、固定金利への借換えを検討して下さい。
NISAはじめ資産運用をどうするかはその後に考えることとしましょう。
次回は、住宅ローン(固定金利)とNISA運用の両立について考えてみたいと思います。