手軽に始める投資術:成功報酬型の新型投信って?

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投信の種類には大きく分けて、インデックス型とアクティブ型がある。

 

インデックス型とは、S&P500や日経平均株価など、インデックス指数に連動させるように設計された投信。

数ある銘柄から上昇しそうな銘柄を選定するといった銘柄選定などのスキルがいらないので、ファンドマネージャーなどの人件費もかからず、基本的には運用コストが低い。

 

一方で、アクティブ型は、ファンドマネージャー等が銘柄選定をしたり、市場の状況によりポートフォリオを頻繁に組み替えたりするので、運用コストが高くなる。

 

下記のグラフの通り、もともとは、アクティブ型の比率が90%以上を占めていたが、ここ5年でコストの低いインデックス型が伸びてきている。

(出所:11月13日付日経新聞)

 

なぜ、インデックス型が人気かというと、信託報酬をはじめとした運用コストが低くなり、長期投資では圧倒的にアクティブ投信より有利になったことである。

また、ここ15年来の株式上昇相場では、インデックス投信の成績は、アクティブ投信の成績とほとんど変わらないくらい良かったことである。

 

当然ながら、運用コストが低く、成績がほとんど変わらないのであれば、誰もがインデックス投信を選択するであろう。

 

そこで、運用業界は今回の記事のようにアクティブ型投信で成功報酬型投信というものを相次ぎ設定するという動きとなってきている。

 

成功報酬型投信というのは、年間の基本報酬をインデックス型並みに低くし、運用成績がインデックス型を上回った時だけ、その上回った部分の一部を成功報酬としてファンドからもらおうというもの。

 

この報酬体系は顧客から見れば理にかなっており、実際販売が伸びているとのことだ。

 

初心者が資産形成をする場合、ベースの運用は、世界株やS&P500のようなインデックスファンドを利用するというのが正解だが、一部であれば、このようなアクティブファンドの成功報酬型を組み入れるのもありかと思う。

 

リーマンショック以降、ここ15年間ほど、金融緩和による株式上昇相場がやってきて、銘柄を選ばなくても良い時代が続いた。

金利が上昇してきて、米国や中国のリセッションが囁かれている時代には、銘柄を選ぶか選ばないかでこれまで以上の差は明確に出てくるであろう。

 

そういった意味でも、インデックス投信一辺倒というように、成功報酬型投信のように理にかなった仕組みがあるものを導入するのも良いであろう。

選択肢の一つとして検討してみてはいかがか。