新NISA開始、オルカン vs S&P500 どっちが買われているか?

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目次

  1. オルカンとS&P500の比較
  2. 新NISAでの投資状況
  3. 世界経済のリスク要因
  4. 投資戦略の提案

オルカンとS&P500の比較

この「オルカン」と「S&P500」のどちらが良いかという論争は新NISA前からずっと続いています。

 

以前も記事にしました。「オルカン」か「S&P500」か、新NISAで買うならどちらがいいのか - NISAで資産形成については、日経や当ブログの記事を参照してください。

「オルカン」か「S&P500」か 新NISAで買うならどっちがいいの? - NISAで資産形成

 

新NISAでの投資状況

では、実際に新NISAでの購入が本格的に始まった先週(1月9日〜12日)の実績はどうだったのか、確認してみます。

 

以下は国内公募追加型株式投信を対象として、ウェルスアドバイザー推計値に基づいて先週(2024年1月9-12日)の純資金流入額上位10ファンドの流入額を算出したランキングです。

以下は国内公募追加型株式投信を対象として、ウエルスアドバイザー推計値に基づいて先週(2024年1月9-12日)の純資金流入額上位10ファンドの流入額を算出したランキングです。

(出所:ウエルスアドバイザー)

 

オルカン計1,924億円S&P500計1,481億円と、オルカンの方が資金流入額が多く人気が高いという状況でした。

 

この傾向は年始からはじまったのではなく、実は12月くらいからオルカンの流入がS&P500を大きく離している状況が続いていました。

 

「オルカン」と「S&P500」どちらが良いかの論争は続いていますが、今の結果だけを見れば、投資家は「オルカン」の方を選択していることが確認できました。

 

世界経済のリスク要因

これまで上がりすぎた米国株、その原動力となったS&P500社の下落リスクを考える投資家が多いのかもしれません。

 

ウクライナ-ロシア紛争、イスラエル-ハマス紛争が続き、イエメン(イラン)-米国紛争に発展しそうな状況や、逆イールドで景気低迷が続く欧米経済、中国の不動産バブルの崩壊など、リスクが明らかに高まっています。

 

投資戦略の提案

米国企業集中よりも、投資する企業を世界に分散したいという今の投資家の気持ちも理解できます。

 

個人的な意見ですが、逆イールドになっていない日本経済が消去法で安定していると考えられます。

 

株式に投資するなら、日本株のウエイトを高くすることをお勧めします。また、株式だけに投資すると、今の経済環境ではリスクが高いと考えます。

 

よって、債券(米国債)や金をポートフォリオに組み込むことをお勧めします。これまで米国中心の好調な世界経済が続いていましたが、2024年以降はこの前提が明らかに変わるという想定で投資を考えていきましょう。