(出所:ウエルスアドバイザー)
はじめに
最近の日本株市場では大きな値動きが続いていますね。
今回は、この激しい相場の中で各日本株ファンドがどのような動きをしたのか、分かりやすく解説していきます。
最近の日本株市場の動き
- 7月11日:日経平均株価が史上最高値の42,224円を記録
- 8月5日:史上最大の下落幅4,451円安
- 8月6日:史上最高の上昇幅3,217円高
このように、株価が大きく上下する「乱高下」が続いています。
まるでジェットコースターのようですね。
主な日本株ファンドの値動き比較
今回比較したのは以下の5つの日本株式ファンドです。
- ひふみプラス(アクティブファンド200枚柄)
- フィデリティ・日本成長株・ファンド(アクティブファンド180銘柄)
- 三井住友DS・ジャパン・ハイ・コンビクション・ストラテジー(アクティブファンド30銘柄)
- 日経平均高配当利回り株ファンド(高配当株30銘柄)
- 日本好配当リバランスオープンII(高配当株70銘柄)
上3つがキャピタルゲインを狙ったアクティブファンドで、下2つは配当重視のファンドです。
株価上昇時の動き
7月11日(最高値)時点では、どのファンドも日経平均株価の上昇率には及びませんでした。
これは各ファンドに信託報酬などの手数料がかかるためです。
例えば、日経平均が6.67%上昇した時、最も上昇率が高かった「三井住友DS・ジャパン・ハイ・コンビクション・ストラテジー」でも5.49%の上昇にとどまりました。
株価下落時の動き
8月5日(最大下落時)、日経平均株価は6月末比で20.53%下落。
「日本好配当リバランスオープンII」と「日経平均高配当利回り株ファンド」が最も下落率が小さく、日経平均株価よりも良い成績でした。
具体的には、「日本好配当リバランスオープンII」の下落率は16.37%、「日経平均高配当利回り株ファンド」は19.16%でした。
これらのファンドは、配当利回りの高い株式に投資しているため、株価下落時に強い傾向があります。
回復期の動き
8月15日時点で、「日本好配当リバランスオープンII」が最も高い水準まで回復し、日経平均株価を上回りました。
「日経平均高配当利回り株ファンド」も他のファンドより良い成績でした。
ただし、これらのファンドは株価急上昇時の上昇率は他のファンドより低めでした。
重要なポイント
高配当株に投資するファンドが相対的に良い成績で、株価下落時に強い(下落率が小さい)傾向があります。
ただし、急激な株価上昇時には他のファンドより上昇率が低くなる可能性もあります。
これは、高配当株が一般的に安定した企業の株式であることが多く、株価の変動が小さい傾向にあるためです。
投資の教訓
キャピタルゲインを狙ったアクティブファンドと高配当重視のファンドを比べると、定期的に一定の配当を獲得できるので、当然ながら高配当重視のファンドの方が値動きが安定しています。
今回の急落局面では、この高配当株の強さが浮き彫りになりました。
長期のリターン狙いという点では、アクティブファンドを選択すべきかと思いますが、3-4%の安定的にリターンを狙って行ったり、配当分を使っていきたいと考えている方にとっては、高配当株の方がリスクが小さく、精神衛生上も良いのではないかと思います。
人それぞれ、投資計画や投資方針が異なると思いますので、単純にファンドのリターンありきではなく、自分の投資計画や投資方針に合った銘柄を選ぶようにしましょう。